知的障害者が求めるホームヘルパーと期待とは・・・

日本のホームヘルプサービスは、高齢者と身体障害者の対象とした分野を中心に発展してきました。
しかし、知的障害者(児)の人のホームヘルプサービスは、家族と暮らしているのが当然とする考えがあったため、家族の負担軽減が目的で実施しされていました。
実際に先駆的に知的障害のある人を地域で支えているホームヘルパーから、今までのホームヘルプサービスの考え方では対応できないとの声が上がっています。
どんな障害を持っていても、地域での生活が保障される社会が福祉の目的ならば、時代に合わせ、ホームヘルプ活動も変化していく必要があり、より質の高い地域活動ができる期待ができることでしょう。

そしたら、利用者はどんなことを望んでいるのでしょう。

【利用者の声】
一緒に考えて
一緒にやりたい
仲良くなるに手伝ってほしい
呼んだらすぐに来てほしい

などなど

高齢者の希望とは違い、「腰が痛いから掃除をしてほしい」「おいしいご飯を作ってほしい」など
自分の代わりに家事をしてほしいという希望は見当たりません。
もしかすると、ホームヘルパー=家事・寝たきりの介護
が目的だと思っている人は、

「家事をしなくていいのかしら?」
と感じるかもしれません。

上記の希望にはすべて、利用者が苦手な部分を手伝って欲しいという気持ちが込められています。

「仲良くなるのに手伝って」
とは、人間関係を作るきっかけを作って欲しい

「呼んだらすぐ来てほしい」
とは、「自分でやってみたいけど、失敗したら怖い。だから、失敗しそうになったらアドバイスが欲しい」
と、それぞれ言葉の裏がえしで、自分でやりたい気持ちがあるからこそ、
「一緒にやって欲しい」という希望になっているようです。


ガイドヘルパーとは
ガイドヘルプサービスは従来ホームヘルプサービスの一つで、外出支援と呼ばれていました。その後、日本で独自に発展を遂げ、様々な機能を持つ独立したサービスとなりました。
本来の、親・介護負担軽減のための制度ではなく自立と社会参加を促進するための制度としてガイドヘルパー制度が整ってていくことで、画期的な取り組みができるようになりました。
知的障害者が地域で暮らしていくために
社会に出る。
いろんな場に置き当たり前の経験をする。
を、介助者を通じて気楽にできるようになると考えられたからです。
「能力を獲得してから」
「最低これくらいはできるようになってから」
との社会に参加する方が本人の為という従来の考えから、遊び・余暇からスタートするというハードルが緩いことからの社会参加をすることで、人間が生きていくための根本のエネルギーを蓄えられるだけでなく、社会でも知的障害者が消費者になりうるということを認める大きな意義につながりました。

制度が始まった時に次の原則がおかれました
1.障害者ではなく一人の人間として尊重する。
2.当事者の意見を尊重し、自己選択・自己決定・自己実現をはかる
3.集団としてではなく、個別支援を尊重する。

知的障害者へのヘルパー派遣をすることにより、本人の思いに寄り添いながらあらゆる社会的・経済的・文化的な場に身をおくことから始まった制度ですが、ヘルパーはコミュニケーションをはかりながら、知的障害者が経験を広げていけるように一緒に活動し、自立と社会参加の第一歩を踏み出せるよう配慮し支援することが求められます。

まとめ

知的障害者本人中心のガイドの必要性は、当事者本人がどのような生活を送って、どのような生き方を望んでいるのか。だけでなく、ありのままで社会参加ができる時代に変わってきているからこそ、本人中心のガイドが必要になってきています。
これから、障害者が増えてくるという統計がある中で、健常者が個性豊かな知的障害者の理解を深め、共に生きていくために自分のことのように受け入れる人が増え、ガイドヘルパーの質の向上、知的障害者の豊かな生活が送れることにつながることを願っております。